終末医療に取り組む佐藤伸彦先生

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「先生、ひとは亡くなる時に息を吸って亡くなるか、吐いて亡くなるか、どちらなんでしょうか?」

「息を引き取る」というくらいだから吸って亡くなるのかどうか真面目に疑問を持っていたワタシ。
質問をぶつけたのは、富山県は砺波市で「ものがたり診療所」という終末医療に取り組む佐藤伸彦先生。上京されたお忙しい合間を縫って、お話を伺うことができました。

先生は、著書の中で「超高齢社会を迎える日本に必要なのは、治す医療だけではない。治すことを目的としない、その人が人生の最期を生き抜くことを援助する 医療も必要である」と書かれています。そして、「命の現場」で人間を最期の最期まで人たらしめるものは、その人の「物語(ナラティブ)」であると。
「自分史」に取り組む私にとって、「自分史」を書くことの奥深さは計りしれません。そんな中で、「人生の物語」を重視する先生のお考えはひとつの羅針盤であり、また大きな励みでもあります。

さて、冒頭の質問の続き。
先生はしばし逡巡したのち、「それはね、両方ですよ」とお答えになりました。
吸って亡くなる方、吐いてなくなる方、それぞれあるようです。医学的には横隔膜を上げる筋肉が働かなくなると考えれば、吐いて亡くなるというのが理にかなっているそうです。でも先生は、理屈ではなく、ご自身の目で見てきたことでお答えくださいました。

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